日銀、政策金利を1.0%に引き上げ――31年ぶり高水準、変動ローン・預金金利への波及を整理する
日本銀行は6月15〜16日の金融政策決定会合で、政策金利を0.75%から1.0%へ0.25%引き上げることを決定した。1.0%は1995年以来、約31年ぶりの高水準となる。企業の価格転嫁が加速していることや、中東情勢を背景とした原油高が物価の上振れリスクを高めたことが主な理由とされている。
何が起きているか
政策金利の引き上げ
日銀は政策金利(無担保コール翌日物レート)を0.75%から1.0%へ引き上げた。31年ぶりの高水準で、物価の上振れリスクに備えた措置と位置付けている。
国債購入の方針変更
あわせて、現在進めている国債買入れ額の段階的な減額については、2027年4月に停止する方向で調整することが決まった。2027年4月以降は月約2.1兆円で据え置く見通し。「利上げ(引き締め)」と「減額停止(市場安定重視)」を組み合わせた対応と分析されている。
出典:第一ライフ資産運用経済研究所「6月金融政策決定会合 利上げと国債買入れ減額停止へ」
変動金利住宅ローンへの波及
今回の利上げを受け、多くの銀行が変動金利の基準金利を2026年10月に年0.25%程度引き上げる見通しとされている。既存の変動ローン利用者の返済額への反映は5年ルールの関係で2027年1月以降が一般的。新規貸出金利も同様のタイミングで上昇するとみられる。
出典:モゲチェック「日銀追加利上げで住宅ローンはいつ上がる?」
どう読むか
利上げは借り手にとってコスト増要因だが、長年ほぼゼロだった預金金利が一段と上昇する恩恵も期待できる。前場の日経平均は前日比でもみ合い圏の展開となっており、金利上昇が特に銀行・保険セクターへの追い風として意識されやすい局面だ。変動ローンを抱える家庭は、秋以降の返済額変化を今のうちに試算しておく余裕が生まれた。
注意
本記事は公開情報に基づく情報提供を目的としており、投資助言ではありません。金利・為替・株価は今後も変動し、日銀の政策方針が変わる可能性があります。住宅ローン金利の変更幅は各金融機関により異なります。個別の判断はご自身の責任で行ってください。
「事実(開示・報道)と値動きを分けて見る」を編集方針に、初心者向けの資産防衛情報を整理しています。 本記事は投資助言ではありません。