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米5月PCEが前年比4.1%で高止まり──FRB利下げ遠のき、円安161円台が続く理由

公開:2026年6月28日執筆:インフレ防衛メディア編集部

6月25日(木)に米商務省経済分析局(BEA)が発表した5月のPCEデフレーター(個人消費支出物価指数)は、前年同月比**+4.1%と高止まりが続いた(BEA, 2026-06-25)。FRBが物価目標として重視する指標が目標値(2%)の2倍超を維持したことで、市場では当面の利下げ観測がさらに後退。この影響もあり、ドル円は6月28日朝時点で161円76銭**前後と高止まりが続いている。日銀が6月16日に政策金利を1.00%へ引き上げた後も円安基調が変わらない背景には、この日米の物価・金利環境の差がある。

何が起きているか

米5月PCE:目標2%の倍超

米商務省が6月25日に公表した個人消費支出(PCE)デフレーターは、5月の前年同月比が**+4.1%BEA, 2026-06-25)。食料・エネルギーを除くコアPCEは前年比+3.4%**で、4月(+3.3%)からわずかに加速した(Trading Economics)。コアPCEの上昇は中東情勢を背景としたエネルギー関連コストの波及が続いていることを示している。

FRBの長期インフレ目標は2%であり、コアPCEが3%超で推移する間は利下げへの転換は難しい。6月のFOMCでは政策金利を現行水準で据え置いており、市場が期待していた9月利下げシナリオも後退している。

米10年債利回りは4.38%前後を維持

同時期、米10年国債利回りは4.38%前後で推移している(ETF Trends, 2026-06-26)。日本の政策金利(1.00%)との差は約3.4%ポイントと依然大きく、ドルを保有する方が円より有利な運用環境が続いている。これがドル買い・円売り圧力の構造的な背景となっている。

ドル円:161円台後半で週明けを迎える

6月26日(金)の東京・ニューヨーク市場を経て、週末のドル円は161円76銭前後(BOJ FX統計)。4月末〜5月に財務省が約11.7兆円規模の円買い介入を実施した水準を再び試しており、6月下旬以降も円安の戻りが続いている局面だ。

どう読むか

PCEが高止まりしFRBの利下げが遅れるほど、日米の金利差は縮まらない。金利差が大きいままである間は構造的な円安圧力が残り、輸入食品・エネルギー・日用品のコストが家計を圧迫しやすい。今週(6月29日〜)は東京都区部6月CPIの全国への波及を見極める局面となるほか、週明けの韓国半導体メーカーの大型投資発表(サムスン・SKハイニックス)がAI関連銘柄に影響する可能性もある。7月末に次回のBEA発表(6月PCE)が予定されており、そこで数字がさらに上振れるかどうかが次の円相場の焦点になりそうだ。

注意

本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。為替・金利・物価の将来の動向を保証するものではなく、個別銘柄の売買を推奨するものでもありません。最終判断はご自身の責任で行ってください。

インフレ防衛メディア編集部

「事実(開示・報道)と値動きを分けて見る」を編集方針に、初心者向けの資産防衛情報を整理しています。 本記事は投資助言ではありません。