米6月雇用9.8万人どまり・ウォーシュ議長「インフレ高すぎ」——円安162円台の行方
7月1日(現地時間)の米国市場は、第2四半期の好パフォーマンスの余韻が残る中、まちまちな動きでスタートしました。ダウ工業株30種平均は小幅高の一方、S&P500とナスダックは下落。予想を下回る雇用指標と、連邦準備制度理事会(FRB)議長の「インフレはまだ高すぎる」という発言が交錯し、ドル円は162円30銭台で推移しています。
何が起きているか
7月1日(現地時間)の主要3指数の終値は、ダウ工業株30種平均が前日比+0.37%、S&P500が−0.22%、ナスダック総合が−0.66%でした(TheStreet, July 1, 2026)。
米6月ADP民間雇用統計では、雇用者数が+9.8万人にとどまり、市場予想(+12万人前後)を大きく下回りました(CNBC, July 1, 2026)。6月ISM製造業景況指数も53.3と予想の53.9を下回り、米景気の減速感が意識されました(財経新聞, 2026年7月2日)。
これを受けて米10年債利回りは4.41%に低下。一方でウォーシュFRB議長はECBフォーラムで「インフレはまだ高すぎる」と発言し、物価安定を最優先とする姿勢を改めて示しました(CNBC, July 1, 2026)。FRBは6月会合で政策金利を3.50〜3.75%に据え置いています。
外国為替市場では、ドル円が一時162円77銭まで上昇した後、弱い経済指標を受けて162円30銭まで押し戻されました(財経新聞, 2026年7月2日)。1986年以来の円安水準が続いています。
どう読むか
ADP雇用の鈍化は通常「利下げ期待→ドル安・円高」につながる材料ですが、ウォーシュ議長の発言はその方向感を打ち消す可能性があります。「景気が鈍化していてもインフレが高ければ利下げに動けない」という状況が続くと、ドル円の162円台も長期化しやすく、日本の輸入物価の高止まりを通じた家計へのインフレ圧力が長引くことになります。今週は4日の米独立記念日(米市場休場)を挟み、金曜(5日)に6月の米雇用統計(非農業部門雇用者数)が発表される予定で、その結果次第で為替と金利が大きく動く可能性があります。
注意
本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。個別銘柄の売買や資産運用を推奨するものではなく、将来の市場動向や物価を保証しません。最終判断はご自身の責任で行ってください。
「事実(開示・報道)と値動きを分けて見る」を編集方針に、初心者向けの資産防衛情報を整理しています。 本記事は投資助言ではありません。