日経平均 前場2,939円安――キオクシアがストップ安、米半導体株安が連鎖
7月17日の東京前場、日経平均株価は2,939円06銭安の63,896円48銭で前引けし、下げ幅は一時2,900円を超えた。半導体・AI関連株を中心にほぼ全面安の展開で、銘柄選別の余地が小さい「セクター総崩れ」の一日となっている。
何が起きているか
キオクシア、ストップ安まで急落
下落の起点となったのはキオクシアホールディングスの急落だ。米テキサス州ウェーコ連邦地裁の陪審が米国時間16日、衛星通信会社ヴィアサット(Viasat)のフラッシュメモリー特許侵害を認定し、2億2,900万ドル(約370億円)の賠償評決を下したと報じられた(ロイター via Yahoo!ファイナンス、khitc.com)。この評決を受けて17日の東京市場でキオクシア株は制限値幅の下限(ストップ安)まで売り込まれ、6月に付けた上場来高値(11万2,700円)から半値以下の水準に下落した(ITmedia NEWS)。
米ハイテク株の利食い売りが重なる
前日の米国市場でも半導体をはじめとするハイテク株が利益確定売りに押されており、その流れが東京市場に波及。アドバンテストや東京エレクトロンといった半導体製造装置株も大幅安となり、主力4銘柄だけで日経平均を約1,590円押し下げたと伝えられている(Bloomberg)。日経平均は一時65,000円を割り込む場面もあった(日本経済新聞)。
為替・債券市場
ドル円は162円台前半と約39年半ぶりの円安水準で小動き。指標10年物国債利回りは2.725%付近(株式新聞Web)。株安にもかかわらず円買いには振れず、日米金利差を背景にした構造的な円安が続いている。
どう読むか
今回の下げはキオクシアへの特許訴訟リスクが引き金だが、その後の連鎖はAI・半導体相場全体の「高値警戒感」がベースにある。米国市場で積み上がっていた利食いの圧力が日本株にも飛び火した形で、個別のファンダメンタルズとは切り離された需給主導の売りが出やすい局面といえる。NISA口座など長期保有前提の投資家には直接の売買判断が必要な局面ではないが、保有する半導体関連ETFや個別株の値動きが大きくなりやすいタイミングであることは意識しておきたい。
注意
本記事は公開情報をもとにした情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄・商品の売買を推奨するものではありません。将来の株価・為替・金利水準を保証するものでもありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。
「事実(開示・報道)と値動きを分けて見る」を編集方針に、初心者向けの資産防衛情報を整理しています。 本記事は投資助言ではありません。