賃上げ5%超でも「実質賃金マイナス」再燃か——秋の物価攻勢が試す家計の耐久力
春闘で平均5.26%の賃上げが実現し、夏のボーナス増も重なって、7月の実質賃金は前年同月比+2.4%と7カ月連続プラスを記録した。しかし秋以降、食品値上げの大波と政府補助の縮小が家計に向かってくる。
何が起きているか
日本経済新聞の9月報道によると、2026年7月の実質賃金(現金給与総額を物価で実質化した値)は前年同月比 +2.4% と7カ月連続プラスを維持した。春季労使交渉で得た高水準の賃上げと夏ボーナスの増加が主な押し上げ要因だ。
一方、川上の物価は別の動きを見せている。株帳のまとめによれば、2026年8月の国内企業物価指数は前年同月比 +7.6%(3カ月連続で7%超)。対してコアCPI(生鮮食品除く)は +1.8% にとどまり、5.8ポイントものギャップが生じている。「川上のコストがまだ川下に転嫁されきっていない」状態だ。
この転嫁圧力が秋以降に家計へ向かってくるリスクを、日経は懸念材料として指摘している。9月の食品値上げは2026年内最多規模で、10月以降は電気代補助の縮小・終了も重なる。名目賃金の伸びが物価上昇に追いつかなくなると、実質賃金は再びマイナス圏に沈みかねない。
どう読むか
7月のプラスを支えたのは夏ボーナスの一時効果も大きく、月例賃金だけでの底上げは限られる。企業物価7%台という川上コストが消費者段階へどのペースで転嫁されるかが秋冬の家計の実感を左右しそうだ。10〜11月の消費者物価統計が試金石になる。
注意
本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。記載の数値は執筆時点のもので今後変動する可能性があります。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
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